アジソン病という病気をご存知でしょうか。
犬・猫に必要な「副腎」から分泌されるホルモンが何らかの原因によって少なくなってしまい、それに伴って全身に悪影響を及ぼす病気です。
今回は、アジソン病とは何なのか、どのような症状があるのかなどの病気の詳細や、動物病院に行ってどのような治療や検査が行われるのかについてお話します。
■アジソン病とは■
アジソン病とは、副腎の皮質から分泌されるホルモンが、副腎の病気でホルモンの分泌が少なくなる,あるいはまったくでなくなってしまう病気です。
ですから、アジソン病の別名が「副腎皮質機能低下症」とも呼ばれています。
アジソン病の正反対に副腎からのホルモン分泌が過剰になってしまう病気をクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)呼ばれています。
■副腎の働き■
副腎は、腎臓の少し上にあり、左右2つ存在します。
副腎皮質から分泌される糖質コルチコイド(主にコルチゾール)が低血糖時に肝臓での糖新生(糖分以外からグルコースを生成して栄養源とする)を促すことで、体内の血糖値を一定に維持しています。
副腎皮質から分泌される鉱質コルチコイド(主にアルドステロン)がナトリウム・水の再吸収とカリウム・水素イオンの排出の調整を行っています。
つまり、副腎皮質ホルモンは、糖利用の調整や血圧を正常に保つ、ナトリウム・カリウム・水分バランスの調整、ストレスから身体を守る、免疫反応、炎症の制御、たんぱく質の異化などの働きがあります。
■アジソン病=副腎皮質低下症の症状■
犬猫がアジソン病=副腎皮質機能低下症に陥ると、どのような症状がでるのでしょうか。
・元気・食欲がなくなる
・下痢・嘔吐などの消化器症状がでる
・痩せてくる
・多飲・多尿になる
・運動をしたがらない
・震えることが多くなる
一見すると、老化現象のようにも感じられますが、この症状に当てはまったら動物病院で検査してみるといいかもしれません。
■アジソン病の診断には血液検査■
動物病院に行って、アジソン病の診断を下す重要な手掛かりとなるのが血液検査です。
一般的に行われているのは以下の2つです。
1、一般血液検査
通常の血液検査で、カリウム・ナトリウム値の電解質に異常かあるかどうかを調べます。
また、糖尿病や重度の消化器異常などでも電解質異常がみられるために、それらを除外するためにも行われます。
2、ACTH刺激試験
この血液検査でアジソン病であるという確定検査になります。
最初に通常の採血を行い、この中の血中コルチゾールを計測(A)します。
次に、合成ACTHを筋肉注射します。
この合成ACTHは、副腎皮質に「血中コルチゾールを出してください」と命令するホルモンです。
通常では脳の下垂体から出ているホルモンで「副腎皮質刺激ホルモン」と呼ばれています。
その後、犬では1時間後にもう一度採血を行い、血中コルチゾールを計測(B)します。
正常状態であれば、Aの値よりもBの値の方が多いのですが、アジソン病にかかってしまっている場合は、値が変わりません。
また、猫ではACTH刺激試験の感度は低いのであまり行いません。
ACTH試験を行うよりも、腹部エコーを行う事が信頼性が上です。
■最後に■
いかがでしたか?
アジソン病はいったんかかってしまうと、完治が難しい病気です。
投薬は一生続けなければいけません。
少しでも犬猫の状態がいつもと違うと感じたら、動物病院に行ってくださいね。
早期発見ができ、QOLを保ちながら生活が送れるかもしれせんよ!
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